ただの期待過剰

ハッカーとガカ。おかしな語呂あわせのようなタイトルだが一理あるよね?と興味を持って読んだものの、いまいち刺さらず。

ハッカーとオタクとナードの差をうまく説明してるなと笑ったけど、立ち上げたベンチャービジネスを売り抜けたIT勝ち組の普通の成功体験談。そのスジでは有名な人らしいけれど、私はLispがどうのこうのとか分かるほどのオタクじゃないので、「日本語に訳すとなんでこんなまどろっこしいの?」とびっくりした。この手の話は直接相手を見ながら聞く分にはおもしろくていつまでも聞いてられるものの、活字向きじゃないんだろうね。ギョーカイ人が原書を読んでニヤニヤする程度なのかなと。

その一方で。昨日見たZed ShawのCUSEC 2008でのレクチャー動画は長丁場にも関わらず、エンターテイメントといっていいレベル。RubyRailsも分からないけれど、Zedはおもしろい。毒舌なのは知っていたけれど、動くZedがITオタク特有の早口で、会社組織やダメな開発案件に切捨て御免な皮肉をぶつける様は気分爽快だ。活字にしても読めるクオリティーだと思う。

なぜなら、彼のブログにあったEuroDjangoConf2009のKeynoteなるものは読むだけでもおもしろかったから。世界でもトップにいたプログラマーが銀行の破綻を区切りに開発仕事をやめて、ギターを本気で勉強しはじめると・・という。この人、「上達マニア」なんだね。何であれ上達する秘訣とは?という、もっと誰にでも響く話しをしている。はからずも、アーティストとハッカーをパラレルに語っているものを見つけて、満足。

ハッカーと画家 コンピュータ時代の創造者たち

ハッカーと画家 コンピュータ時代の創造者たち