2006-01-01から1年間の記事一覧

ダークサイドの本

いろいろな事柄がぴったりのタイミングで重なって不細工道を突っ走り始めたこの夏に旋律を覚えながらも非常に納得した一冊「晩鐘」。乃南アサの「風紋」の続編である、不倫のハテに殺された母の娘として、事件当時高校生だった主人公が大学を卒業して就職し…

ただの悪口

最後に書いたのが転職前の一番ダラダラの時。そして職を得てからビシっと放置、という妙な筋を通してしまいましたが、別に本を読んでいなかったというわけではないのです。確かに通勤時間が短すぎて本を持ち歩かなくなったのですが、それより書き記すという…

いろんな死に方の本

3月までアニメ放映もされていた闘牌伝説アカギの「見えている人間は選べる」というキメ台詞がありまして。 「見えてる人間は選べるんですよ…! 見えていることをそのまま知らせること 見えてない時に見えている振りをすること そして 見えていても 見えてな…

タダの思い込み

今、家族の中で村上春樹が流行っています。むかーしむかし、村上春樹がはやったころから敬遠し続けていた意固地な母が、読むものがなくて仕方なく買ってきてみたところ(そのくらいはノンポリ)両親そろってハマって買いあさっている。私はというと、村上春…

お題目:変な家族列伝

小さいころから「ウチは特別なのよ」と言われて育って、大きくなってみると親が言わんとしていた事と違った意味でなるほどウチは変わってるなと気づく。親の天然ぶりに気づくようになったとは、オレも大人になったなと。でもこの中で育ってしまって自分では…

風俗小説の本

テクノでもトランスでもポップでもロックでも聞く。アンビやジャムバンドも聞くからマニアックなのかと思えば歌謡曲やアニメの主題歌も聞く。しかも趣味は比較的悪い方だと思われる。なのに、演歌だけはワンフレーズでも許せない。それと同じような調子で渡…

アナーキーな本

世界で一番売れてしまっていると言われて久しいドラゴンボール。そろそろドラゴンボールを読んで育った文化も歴史も違った国の子供達が、結婚したり子供をもうける年頃になっていることでしょう。日本に憧れるあまり自分の子供に「ゴクウ」と名づけちゃった…

コイバナの本

小池真理子は特に好きじゃないのだけれども。読み出すとずずーっと足をとられるような具合で、読まずにはいられなくなる数少ない作家ではある。登場人物の発散する魅力の傾向だとか、日本の文化人(?)を取り巻くある種の階級への憧れとか、70年代に青春を…