アナーキーな本

世界で一番売れてしまっていると言われて久しいドラゴンボール。そろそろドラゴンボールを読んで育った文化も歴史も違った国の子供達が、結婚したり子供をもうける年頃になっていることでしょう。日本に憧れるあまり自分の子供に「ゴクウ」と名づけちゃったり、してそうだな・・・特に人口540万人なのにドラゴンボールの累積販売部数が100万部を超えてしまったデンマークとか。

亀仙人の破廉恥ぶりを日本の標準だと思われるのは赤面モノなのですが、久しぶりにじっくり読み返すと、そのアナーキーな世界観にビビります。お気楽なマンガを描き続けるには賢すぎたと思われる作者が少しずつねじれてくる様にもビビります。

全編を各国で翻訳したとは思いませんが、宗教がしっかり機能している国で「神様」(=デンデ)はなんと訳されたんでしょか。マイケル・ムーアの「華氏911」では中東の女性が「ヤー、アラー!ヤー、アラー!」と泣き叫んでいる時の字幕が「Oh my god! Oh my god!」みたいになってて、いや、そのGodに用はねえだろうと思いましたが。英語版のドラゴンボールでは「Kami」と、そのままになっているそうです。では、イスラム世界ではどうなってるんでしょかね?

ドラゴンボール 完全版 (1)   ジャンプコミックス

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