将軍の本

徳川将軍家十五代のカルテ」は徳川将軍15人の健康状態を、遺物や文献からできるだけ正確にとらえてみようと医者が書いているから、15人全員の名前なんか言えなくても楽しめちゃう。なんせ当時の庶民にゃ知らされなかった事を今になって知るというのは極上のゴシップだからね。ドレがダレでも関係ねぇや。

当時の医療技術やありがちな誤診も含めて、種馬(!)として健康大事な一生を送る将軍の立場が垣間見えたりして。重度の障害者が2名、度外れた低身長1名、いくらお家存続の為という大義名分の下でも、今の日本に障害者を要職につかせる度量はねぇだろうよ。彼らが幸せだったか不幸せだったか、そんな事はお釈迦様でも知るめぃ。でも、人としてどんな風な暮らしをしていたのか、ちったー心が通い合う気がしてくるってもんだYO!

徳川将軍家十五代のカルテ (新潮新書)

徳川将軍家十五代のカルテ (新潮新書)