ちんこの本

自分で定価払って買うほどでもないんだけど、落ちていたら読むかもしれない本というイマサラ〜な本を購入するにブックオフは便利。好き好んで隣に住んでいるわけですな。

女の子の右足親指にちんこが生えて・・・という『親指Pの修行時代』を105円で買って来て棒アイス食うよりオイシイと思った。アイスは5分くらいしか持たない娯楽だし。でも、親指チン子におどろどどろちー期待をかけても、空振りになるだけなので注意。その他さまざまに個性豊かな形状の登場人物が登場するが、主人公がなんともあっけらかんと、いじけもせずにけなげに自分の気持ちに対して生真面目に分析して結論を導いて行くのにはあてられる。

そんなに自分のセクシュアリティーを分析的に考えた事ないわいな、と思いつつも読みすすんでしまうのは、性に関する画一的なイメージに頼らずに、できる限り感覚から考えへの筋道を説明してみようとする姿勢のせいかもしれねぃ。お互いを思いやりながらも性に関して和気藹々と話せる仲間がちょっとうらやましく思えてくる。

とはいえ、これもインターネット普及前の小説だなぁという感慨も深い。ここ10年で変わった嗜好やら変わった格好の人の生活を覗き易くなったからなぁ。これから先の現代小説の中で性を取り上げるならネット関連の要素は不可欠になってくるんだろうなぁと思うのは、もし自分にちんこが生えたらまず最初にGoogleると思ったからか。

親指Pの修業時代〈下〉 (河出文庫)

親指Pの修業時代〈下〉 (河出文庫)