ミドルの本

時には仕事がらみで糞つまんない本も目を通さなければならないわけで。プロジェクトXのようなドラマを求めて商品開発秘話のようなんをですね、糞重い単行本をですね、持って帰ったり持って来たりしてから、締め切り間近に自分をなだめすかしながら読むとですよ。「イノベーションの本質」だとか日経BPらしいタイトルの奴を。(すでにイライラ)

スズキのチョイノリやらミツカンのにおわなっとうやら、最新のイケテル商品ラインナップを選択しているのは良いとして、「ですます調」なのでやたらページ数をくった本になってますのよ。(超イライラ)一章の内容がパワーポイントなら4ページで済む分量が、どうでも良い会話調や関係ないたとえ話で20ページくらいになっとるんです。(激イライラ)このまま読めば一章で一時間の講演になりそうです。30万くらいとれそうです。でも活字で読むととてもじゃないけどお得感に欠けます。(ウギャー!)

まえがきによると「元気のないミドルにも頑張って欲しい」という中年応援ネタ本なんですと。ちょっとだけおいしい話とやさしい語り口にはさもありなん、と思うけれども「弁証論的実践の場」とか「超越的実在論」とか綺羅星のようにちりばめられたナンチャッテ哲学用語を元気のないミドルが振りかざすようになったらこれぞ本当のカラ元気。

「そこんとこ無茶苦茶アグリーです!」って言うAS君が資料として渡してくれただけあって、こいつを読み終えるにはそういう無茶苦茶な勢いが必要です。

イノベーションの本質

イノベーションの本質