カルトの本

就職活動中の友人が某コンサルタントファームに決めたと母親に告げたところ、「そんなオウムみたいな所に入って・・・」って嘆いたという話があった。正しい。実に正しい。

アメリカの冴えている会社のその理由をさぐってみますた、という分厚い単行本「ビジョナリー・カンパニー」をナナメ読みしていて一番おもしろかったのは、ビジョナリー・カンパニーはカルト的だというところ。「ビジョナリー」という単語は未来志向だとか、先行き重視だとか訳していたが、見えてる冴えてる分かってる金メダル的企業ってことらしく。カルトだというんじゃなくて、カルト的だというのが「得たり!」ってかんじ。某国を見ていると、国としてはどうかと思うけど、企業としてなら使い道はないかねーと常々思ってたし。もちろんカルト的=成功ではないんだけど。

優良企業の社史だとか企業理念等を、その業界のナンバーツーなんかと比較するのにMBAの学生やらを借り出して、膨大な資料整理の結果生まれた本だそうな。割と比較検討しづらそうな分野に注目しているから、地道で地味で依怙地。チャートに陰陽マークのようなオブジェクトを使用しているのが、著者の趣味と見た。でも初出は1995年で、2002年に書き下ろしを出している。売れたのかぁ?全部読むのタルイけど頭と尻尾をつかめばいいネタもあるアメリカ論文スタイルなので、慣れている人にはいいんだろうけど、繰り返しが長んがーいぃよ。

ビジョナリー・カンパニー ― 時代を超える生存の原則

ビジョナリー・カンパニー ― 時代を超える生存の原則