塩梅の本

熱烈な松尾スズキファンで、いっそのこと松尾スズキになってしまいたいと思っているに違いないAB君から松尾スズキの本を借りて読んでみた。とはいえ、「ぴあ」に連載されていた短いエッセイ集なので毒にも薬にもならない話が多い。むしろ、毒にも薬にもならない話しかかけない媒体で、なんとかして自分の匙加減のこだわりを披露しようとしている（何言ってんだかわかんねぇな）かんじの本になっている。芝居を一度も見に行ってない人が言うべきじゃないんだろうけどね。あえて言えば、使って良い調味料は塩と砂糖だけだけど、おいしいトムヤムクンを作るのに挑戦！つー料理番組に出演を余儀なくされた鉄人みたいななー。（余計わかんねえよ）

どんな料理を食しても他人に感想を求めることしかしない加賀丈のように、自分の感想は適当に保留にしながら、ページの最後のほうまでめくって、ちょっとビビった。連載に華を添えていた松尾スズキのイラストが巻末にまとめてあった。ハイ、デザートが大変おいしゅうございますー。

定本 これぞ日本の日本人