新聞漫画の本

ロサンゼルスに着いた頃、漫画なら英語でも読めるわいなと思って眺めた「ブーンドックス」に読めない単語があって「げっ」と思った事がある。よく分からない部分をルームメイトに聞いたら「説明長くなるからね・・・えっとー、それにしてもシニカルだわ」と逃げられた事もあった。絵も気になるのにぃーっちうフラストレーションが、この間発売された解説付の和訳バージョンでやっと解消された。このアフロ頭の小学生が言う皮肉を理解するには、アメリカの社会と歴史と娯楽に関するおよその理解が必要。ただ、少しでもアメリカで生活したことがある人であれば、ちょいちょいヒントさえあれば愉しめる。楽しいかは別かもしれないけど。人によっては、こういうハイレベルな笑いについていけないような気がする。
新聞漫画にしてはダークなトーンの(確かに色目もシック)話題に「子供も読むのか?」と思っていたけれど、これはオトナも子供も関われる質の高い作品。特に戦争になってからも手を抜かないところに尊敬。序文を書いているからといってマイケル・ムーア系とひとくくりにして毛嫌いするのは勿体ない。これ読んで笑えるか笑えないかで友達の振り分けが可能な試金石。日本語版は抜粋なので、次は英語版ね。

ブーンドックス

ブーンドックス