中継ぎの本?

novabosa2004-11-02


電車に乗るのに読むものがなくても、フリーペーパーがいろいろおいてある昨今。その中でもリクルートのR25は読み応えといい編集軸といい、ターゲットの25歳〜の男性でなくとも楽しめる。短時間にオチをつける巧みさはさすがなもんだ。一時期は読もうと思ってもなかなか手に入らないくらいさっさとなくなってしまっていて、メディアとしても大した浸透力。高い広告料を取るには、媒体の新しいカテゴリーからして育てあげるというわけだ。
たびたび「まともじゃない事をまともじゃないやり方で勝負したら勝てるものがいない」と評される自分からしてみると、この会社にはちょっとした同族嫌悪もある。同義語に「奇抜なファッションはブスの逃げ道」というのもある。そう、まともな事をまともなやり方で取り組んだら絶対に勝てない。そう自覚した者のしぶとさと、シニカルさ・・・。
同じ部族に属すものから見ていると、「ツクリ」と「天然」の混ぜ方が目についてしまう。例えば、スマップの「もともと特別なオンリーワン♪」という曲はブッシュのやり方と変わらないよという今週号の編集後記。こんなにサラリとイデオロギー★な話を書いてしまう底には、わりと本気(とかいてマジと読む)な反体制意識があるはずだし。それを余興のようにチラ見せするところに、第一義に広告媒体として作られたフリーペーパーにも編集者の意地を見る。そしてその意地の張り方に、意見を言う編集者とおふざけに徹しても良い広告クリエイターの隙間をひた走る裏街道根性が光る。なんてね。
スマップを見て、売上ナンバーワンがオンリーワンだと言い出したらほかの者は立つ瀬がねえよと思ったものだが、政治の世界も同じこと。ナンバーワンの間は少しは客観性もあったものの、オンリーワンと言い出した時点で評価軸は主観的、オイラがいいと思えば良いんだよ、というひきこもった論理に退行する。アメリカが「世界の警察だから」って暴れても、選挙権もない衛星国の国民としては指を咥えて見ているだけ・・・しかないのか?えーっ、ブーブー!フロリダの投票登録者で、ブッシュ以外に投票したら一人あたり500ドルやるよってキャンペーンしようよ、どっかの金持ちのエライ人!外国人なんだから選挙操作も賄賂も関係ないよ、表向きは「貧しい国のきれいな目をした子供達を救う会」とかそんなのにしようぜ!
なーんてくどくど考えた割には、最後はヒネた笑いか自虐ネタに持っていきたがる・・・そうさー、自分もR帝国ピラミッド最下層に巣くう外注ライターだもの骨の髄まで沁みてるのさぁ〜。