ただの文句

橋本治の「つばめの来る日」は、受験前の中学生から山奥のペンションを経営するゲイのコックまで様々な「男」を一人ずつ描いた短編のアンソロジー。どれも大しておもしろくないのは、編み物好きな中年のゲイなのに「こんなに多様な人を描けてしまう小説家」のナルシシズムが透けて見えるからなのか、単に出来が悪いだけなのか。乃南アサがいろんな女を描くとおもしろい以上に空恐ろしくもあるのに。読んでる自分が女だからとかいう簡単な話なのか。はて。