ただの提案

「DEATH NOTE」の大量の吃音(例「ば、ばかな!」「そ、それは?」)はアニメ化に際して修正されるだろうという指摘を読んで、漫画に似合うセリフまわしとアニメに合うセリフまわしは違うんだと、今更ながら気づいてからセリフまわしが気になる今日このごろ。
楡周平の「無限連鎖」を読んでいて、「こんな長いセリフをしゃべるのはコナン君くらいだよ・・・」という思いが邪魔をする。確かに、アメリカや日本を窮地に陥れるのにこんなにお手軽なテロのやり方があったんかぁー!というアイデアには感心・・・というより、発案したテロリストの気分で万能感に浸れる。でも、いかに素晴らしいのかを登場人物が入れ替わり立ち代り5行以上も説明してくれるので、緊張感が著しく減退する。
昨今の国際政治と世論に一石を投じたいという作者の意図から過剰に説明口調になるのは仕方ないのだと諦めて、脳内映画化変換をしなけりゃいいのだ。本に関して雑食を決め込んでいるなら、いろいろな本の楽しみ方ができなければ、むしろ雑食系ホンサルの名折れじゃないか。
ならば。
東京を目指して揺れ続ける船室で、同じく東京湾へ向かう大型タンカーを襲った難題について読みふけるのは格別の楽しみであったといわなければなるまいてー!