ただのタレコミ

久しぶりに「陰陽師」の12巻が出ましたよ。世の若者がフジロックに興じている間、杉の香あふれる山奥で二日に渡ってお神楽を満喫して来ました。ま、フジロックも現代のお神楽みたいなもので、お神楽もビール片手に鮎の塩焼きほおばりながら、超人ロックフェ…

写真の本

好きな色は?趣味は?などとプロフィール的な事がパパっと答えられない自分が、尊敬する人と聞かれたらスーザン・ソンタグと答えようと思ってから少したつ。そのソンタグが去年の冬に亡くなっていたのを今更知った。ガーン、影の崇拝者失格。真夏の暑さの中…

ただの大発見

スターウォーズのエピソード3を見てきた。これで1から6まで全部見たのに、小さい頃に見た「チューバッカのお母さんが台所で料理番組を見ながら料理しているシーン」がなかった。料理番組には手が何本もある紫色っぽいおばちゃんが出演していて、鍋にいろ…

ただのプチ引越し

実家から文庫本やマンガなどをまとめて運びました。両親のいない週末を見計らって、夜逃げのようにして運び出したのは、誰の本だろうと気に入ったものを取り上げたから。ではなくて、親父が娘より可愛がっている愛車を勝手に乗り回す為。近所のホームセンタ…

不道徳の本

おせっかいな大人がくどくどと話す説教モノという繋がりでお勧めなのが、三島由紀夫の「不道徳教育講座」。もともと雑誌「明星」の連載だったそうで、当時の「最近の若いの」相手に三島がどうせ悪い事するならもっと大きな事をしなさいよとけしかけるエッセ…

日本仏教の本

道元といえばマユゲぶっとい体育会系の座禅バカというイメージが強いので、おもしろかろうと思って道元による本気モードの仏教書「正法眼蔵」を手にしたのが高校生の時のこと。(1ページ読んで爆睡)そんなヘタレも一回り(12年)すると小賢しくなり、対話調…

日本人の本

自分にとって靖国神社が何なのかなんて、うまく言えないとは言ってられないけれど、分からねぇもんは好きでも嫌いでもねぇと逆ギレしたい国際人の皆さん。コンバンワ。 ガイコツジンが自慢げに披露する「キモノローブ」が実はチャイナシルクじゃないか、と気…

外交の本

アカの他人から聞くのであろうとも、夢の話と旅の話と若い頃の自慢話は大抵おもしろい。多分、話している内容よりも話している本人がおもしろい場合が多いから、先に本人に惚れこんじまえば後は何を聞いてもおかしいっちゅうおいしい状態になるんだろ。身長…

いい人に困る本

おきにいりのブログに誹謗中傷コメントが増えて閉鎖になってしまった。意見の相違とやら以前に、すでに抱いている反感を正論の皮かぶせた薄皮饅頭にして、とにかく大量に口に突っ込んで黙らせよう・・・ってかんじの手口が気に入らない。それでもなんとか咀…

ただの愚痴

失踪中のホームレスライフ等をつづった「失踪日記」は絵がかわいい。珍しく話題の本なんか買って読んでみたものの、そこまで新鮮さは感じなかった。あれか、自分の知り合いにニートがすごくたくさんいて、ホームレス的な人まで混じっているからか。でも、夜…

平安文学の本

「田辺聖子の小倉百人一首」を読んでいると、平安時代の主な歴史登場人物は関西弁に近いものを話していたのかもな〜と思う。もちろん日本語自体が古いのだから話し言葉でも、文法がかなり違うとはいえ、音やリズムは関西弁寄りなんじゃないかと。というのも…

うまい酒の本

思いがけない休日がやってきても、普段通る道やなじみの駅以外にはなかなか出かけない。毎日が日曜日になってから余計にそう思う。まるで呪いでもかけられているかのうように。大学時代は研究室(または図書館)と下宿だけを往復する人を「二地点君」と呼ん…

らもの本

あんまりテレビを見ないのであんまり文句言う筋もないけれど、バラエティー番組の「おもろい度」が、これまでの体感平均値よりいちぢるしく落ちてきているようでつまらん。飲み会でちょっとおもしろい酔っ払いレベルの「おもろい度」から、放送できない内容…

軍人の本

何でも読むと言う割りには、ファンタジーノベルだとかライトノベル?と呼ばれるカテゴリーに疎いのは、「司馬遼太郎は読んでも田中芳樹には手を出さない」という妙な操を守っていた中学時代の名残から。(同人誌は読むのに、栗本薫はいかがわしいと思ってい…

志士の本

「ゲームばっかりするから殺人事件をおこす」みたいに低レベルな解釈を言う人には、むしろ「ゲームでもやってオツムを鍛えなさい」といいたくなるけれど、中学生くらいの年代にどんな本を読んだのかは、その後の人生をどんな「気分」で過ごすのか左右するよ…

ただのタレコミ

ウルトラジャンプで二瓶勉の新連載「ABARA」が始まった。似たような人や似たような生き物(?)が出てきてぐっちゃぐちゃのギッタンギッタンなのはあいかわらずなんだけど、吃驚したことに「擬音」が入っている!これまでどんなアクションになろうとも、音が…

ただのタレコミ

ケーブルテレビでアニメをはしごしていたら、BS1で5月10日調べのマンガ本売上ランキングを紹介しているのを見かけた。 1位 ワンピース 2位 D.GrayMan 3位 アイシールド21 4位 銀魂 5位 PLUTO 6位 Mr.FULLSWING 冊数や売上金額を明らかにしないランキングと…

変人観察の本

女性月刊誌CREAが、読み物としてもおもしろかった頃に「カップル特集」というのがあった。古今東西の有名人カップルを100組紹介したもので、当時女子高生だった自分達は休み時間にこの特集号を肴にああだこうだと議論した。その中で全員一致の最悪な男として…

ウマメシの本

料理マンガの連載が下手に続くと、薀蓄に凝りだしたり、リアクションにハマったり、とにかく経済性を強調したり、珍妙なオリジナルレシピが暴走したり、料理マンガかどうかさえ怪しくなったり・・・するのを見ていると、マンガという形態がそもそもお題目に…

漫画史の本

別に右翼的なニュアンスは抜きにして「この人が日本人で良かったぜ、同じく日本人であることを誇りに思う」数少ない人の一人、手塚治虫。「ぼくはマンガ家」で書かれている半生はそのまま、日本のマンガ史。 それに長年の謎が解けた。ヒョウタンツギは美味な…

神隠しの本

桐野夏生の「やわらかな頬」は5歳の娘の失踪を機に、その母親と周辺の知人の人生が転回していく物語。おもしろおかしい題材ではないのに、実は「おもしろい・・・」としか思えなかったので長いこと紹介文が書けなかった。どちらかというと各人物の精神の「健…

ただの提案

「DEATH NOTE」の大量の吃音(例「ば、ばかな!」「そ、それは?」)はアニメ化に際して修正されるだろうという指摘を読んで、漫画に似合うセリフまわしとアニメに合うセリフまわしは違うんだと、今更ながら気づいてからセリフまわしが気になる今日このごろ。…

住処の本

ビートたけしの「新・坊ちゃん」という、たけしが適当にクダまいてしゃべくったネタを誰かがうまいこと一冊にまとめたような、しよーもねー文庫本を父島の二見港で見つけて読んだのは、表紙絵が松本大洋だったから。 たけしが引きずる「古くて大して良くもな…

ただのツッコミ

「模倣される日本」では、ハリウッドを中心とした巨大メディアの中で日本の作品や「日本」自体がどう料理されているのか、クロサワからキルビル、今年公開の「さゆり」の映画化まで多数の事例を取り上げて議論している。まじめな評論かと思えば、自分が見聞…

ただの愚痴

父はテレビでB級映画を見るのが好きな上、同じ映画を何回見てもなかなか同じものだと気が付かない。最後の20分になって「あ、これ見るの3回目だ」などと言う。 「あかね空」を読み始めて2ページぐらいで、テレビドラマ版の最後の15分だけ見た事あると気づい…

ただの文句

橋本治の「つばめの来る日」は、受験前の中学生から山奥のペンションを経営するゲイのコックまで様々な「男」を一人ずつ描いた短編のアンソロジー。どれも大しておもしろくないのは、編み物好きな中年のゲイなのに「こんなに多様な人を描けてしまう小説家」…

ただの自慢

すこぶるお天気が良いので、天窓のあるロフトで昼からビール飲みながら三文小説を読む。ポテトチップスも一人で一袋あける。天気が良いからって外に出て張り切らないで家でだら〜んと過ごすぜいたく。 本日のメニューはコルセットをするのが当たり前の時代の…

近未来少女達の本

設定の詳細についてはインターネットで公募した事をあとがきで知ったが、「あ、そうだったの?」というくらいに、京極夏彦がうまいこと料理していた。「ルー・ガルー」はいろんな欲求を満たしてくれるおいしい本だった。 以下の人にオススメ。 「猟奇殺人モ…

近未来の本

中国での反日運動の報道を見ていて「攻殻機動隊」1巻の「ロボットの反乱」という短い章を思い出した。フチコマ(半不死AIロボット)が寄り集まって革命だ〜!って言い出すものの、メリットを見つけられずに収束してしまう。実は少佐が1台のフチコマを操って…

ダメ人間の本

同世代作家への過剰な期待のせいか、阿部和重に空振りした。「グランドフィナーレ」の読後のニュートラルな感じは空振りとしか言いようがない。それは「インディヴィジュアル・プロジェクション」を読み終えた時と似ている。ほんとうはここでちんこがピクリ…